サ ワ ラ(1227.8m)
平成8年7月6日 快晴
この山は、全山私有地である。したがって登るには、所有者の許可が必要であり、面倒である。所有者は「石原林材」である。山の麓の日出雲集落は、この石原林材の関係者ばかりであるらしい。それで、とにかく日出雲まで行って許可を得て登ろうと思い、車を進める。日出雲へは、金山町側から弓掛川をさかのぼるか、あるいは、明宝村側から小川峠を越えるかで、明宝村小川地区へ行く。この小川地区で弓掛川の左岸へ注ぐ支流日出雲川に沿って上っていくことになる。その途中、日出雲集落の手前に「進入禁止」の標識と同時に「この先は石原林材の所有地であり、無断入山禁止、許可なく入山したものは、百万円の罰金」という大きな看板がある。そこを通過し、しばらくで日出雲集落の最初の家があるので、取り敢えず、そこで尋ねてみると、「私ではわからない。この奥に家があるので、そこで聞いて。」ということである。やむなく、進入していくと神社の鳥居があり、また、同じような「無断入山禁止、罰金百万円」の看板がある。それで、付近を見ても人がいない。すこし戻ると材木置き場があり、そこに人がいたので尋ねると、「山へ入って木を取っていったり、荒らしたりするので、入山禁止にしているのだ。でも、山へ登るだけなら、嫌とはいわないだろう。丁度、この奥で林道の改修作業をしているので、そこで、入山許可をもらうといい。」と教えてくれた。また、最近、熊や猪が出没するので、十分気を付けてと心配される。それで、林道を進入するが、日出雲集落から林道となり舗装もとぎれてしまう。しばらくで、いわれたとおり林道の側溝改良作業をしている人達に会う。訳を話すと、「行っといで、行っといで」と快く、承諾してくれ、道路に止めてあった車をどけてくれた。お礼を述べて、そこを通りすぎる。とにかく林道が縦横に走っているので、道を間違えないことである。地図を確かめつつ、進入することである。日出雲集落から2つ目の分岐点に「鳥獣保護区」という赤い標識がたっている。さらにその次の分岐点(日出雲集落から3つ目)にも同じ標識がある。その次の分岐点(日出雲集落から4つ目)で左へ曲がる。ここが、日出雲集落から約2.2キロである。右へ曲がると急坂であり、道も極端に悪くなる。4WDでないと上れないような悪路であるが、無理やり進入していくと、しばらくいくと分岐があり右へいくと、コンクリ−トの舗装が100mほどあるので確認してほしい。ここを通過し、さらに悪路となるが、とにかく歩くのがいやなら、上っていくしかない。地図では、さらに分岐があるはずであるが、現場ではわからない。ますますガタガタとなった道をいくと、左へ曲がってから約2.5キロ(日出雲集落から約4.7キロ)で分岐がある。そこで(地図によると)左へいくはずであるが、しかし、とても車では入れない。草が生い茂り、真ん中に木が生えているし、倒れた木が道をふさいでいる。ブルド−ザでもない限り、4WDでも無理である。その分岐に車を止め、あとは歩くこととなる。地図とカンを頼りに、一番高そうな頂きを目指して、車を止めた分岐から30mほど入ったところで、山の斜面へ分け入る。道が左へ大きくカ−ブしているところの右手である。道に面した斜面は下刈りがなされているが、さらにその向こうは雑木や笹が生い茂っている。その境目を登るとすぐに三角点がある。距離にして車を止めた分岐から50mほどであろうか。時間にしてもほんの5分程度である。林道を間違いなく進入してくれば、簡単に頂上にたどり着ける。しかし、頂上は全く展望はきかない。頂上に至までの林道も高い木々が植林されており、全く展望はきかない。その意味ではあまり面白みのない山ではある。