91 下 呂 御 前 山(1411.8m)
平成6年10月16日
下呂町の国道41号線から、下呂合掌村へ至る道に入り、直上すると2キロほどで大洞の集落に出る。集落をすぎ、急な細い林道をたどると、右側に「野村林産」の山林管理小屋があり、敷地内に「山神」が祀ってある。登山道はここからよく手入れされた杉林の中についている。倉洞谷から尾根へととりつくが、道は急であるが、しっかりしている。やがて、遥拝所跡といわれる1323メートル峰に出て、尾根を北へたどると頂上に出る。林道終点から2時間である。
この山へ登るには、阿多野谷の奥の大洞からはいる。「山神」と刻まれた石の小さな祠が目印である。すらりと伸びたすばらしい杉林の中の道は太古の昔からしっかりと踏み込まれ、緩やかに登って行く。ほどなく、倉洞谷に架かる堰堤の下に出る。小さな小屋があり、山道具や1升ビンが雑然と置かれていた。遥拝所はここから右の尾根を直上する。「土砂打止保安林台533号」と書かれた白い標柱が目印である。登り詰めた所が遥拝所ときく。倉洞谷の出合いから尾根を登る山道は急だが、よく切り開かれており、登るにつれて、展望が開けてくる。背後の八尾山は立派だ。遥拝所から北へ尾根を登りつめた所が頂上直下の巨岩である。石室の小祠が祀られている。山頂は尾根から笹の中の細々とした小径を15分もたどった北東へ突き出た岩峰上にある。