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杉倉(標高)

平成11年4月29日()
 
岐阜県藤橋村
 
グループ
     杉 倉(1,281.6m)
 
                     平成10年4月5日(日)晴れ
 
 杉倉を目指して、午前7時に家を出発した。高富町を通過し、美山町から尾並坂峠を越えて、根尾村に入り、さらに馬坂峠を越えて、藤橋村(旧徳山村)へ入る。峠を下って、白谷に架かる白谷橋を渡ると、まもなく国道417号線へ出る。国道と合流する地点に白谷に架かる橋と揖斐川本流に架かる二つの橋がある。いづれの橋も渡らず、揖斐川本流の左岸をさかのぼる。ここから約3.2キロで旧徳山村の役場跡(本郷地区:西谷と東谷の分岐点)に着く。揖斐川と白谷合流点から、8.3キロで扇谷の出会いに到着する。ちょうどそこに「左カーブ池田町林道経由」という案内看板がある。国道417号線は扇谷に架かる橋を渡って、90度左にカーブしているが、はしを渡って右へ90度曲がる。ここから扇谷林道となる。この扇谷林道入り口から約1.6キロで1つ目の橋を渡る。いままでは扇谷の右岸を走っていたが、ここで橋を渡って左岸へ行く訳である。さらに約1.5キロ進むと、(扇谷林道入り口から約3.1キロ)右側に作業小屋が3棟ある。さらに約2.2キロ(扇谷林道入り口から約5.3キロ)でキャンプのバンガローのような小屋が右側に3棟ある。ここから0.4キロ(扇谷林道入り口から約5.7キロ)で、カラカン谷との合流点に到着する。左側に青いトタン屋根の小屋がある。右から流れ込んでいるのがカラカン谷である。東カラカン谷の源頭方面に磯倉の西側のガレが見える。さて、ここから左へ曲がって橋を渡る。約0.4キロ(扇谷林道入り口から約6.1キロ)で左側に白壁の「たろべえ山荘」がある。さらに0.4キロ(扇谷林道入り口から約6.5キロ)進むと、営林署の「通行止」の看板と、岐阜県の「砂防指定地扇谷」という看板がある。ここで林道は90度曲がって右へ延びている。ここから約0.8キロ(扇谷林道入り口から約7.3キロ)進むと、「扇谷第2号橋」がある。さらに0.2キロ(扇谷林道入り口から約7.5キロ)で、「扇谷第3号橋」、さらに0.1キロ(扇谷林道入り口から約7.6キロ)で、「扇谷第4号橋」がある。ここから約0.6キロ(扇谷林道入り口から8.2キロ)で林道終点である。ここまででも相当な悪路であるが、ここから先は、4輪駆動車でも無理という悪路である。ここに車を止める。ここが「作六ツシ」という地名のところらしい。ここで谷は2つに分かれている。左の谷の前方はるかに一条の滝が望まれる。午前9時04分、右の林道を歩き始める。林道は谷の左岸を進んでいる。午前9時30分には、荒れた林道もいよいよなくなってしまう。谷へ下りて、谷を遡行すると、9時45分に谷が二つに分かれるところへ来る。ここで、左の谷へ入る。10時07分には5mくらいの滝があり、左へ高巻いて越える。越えるとまもなく(11時11分)また、谷が二つに分岐している。左の谷は滝があって手強そうなので、右の谷へ入る。やがて、10時40分、またもや谷が二つに分かれ、左の谷は滝があり、傾斜が急な絶壁であるので、右の尾根へ登るべく、取り付いた。急登、急登でやっと11時20分に支尾根に着いた。ここからも相当な急登であるが、なんとか12時32分に主稜線(岐阜・福井県境)に到着した。稜線上は雪があるので、歩行は楽である。12時52分に頂上へ到着。しかし、南や西は展望が良いが、すぐ東に「磯倉」その北に「能郷白山」があって目障りである。それで、磯倉まで登ることとし、1時34分に出発する。1時50分に磯倉山頂へ到着。さすがにここからは展望がすばらしい。すぐに折り返し、2時00分に、杉倉の頂上、2時08分には主稜線からの下り口に着き、2時33分には支尾根からの下り口に着く。慎重に下って、2時42分に谷身へ下り立った。3時00分には右からの谷との合流点、3時19分には左からの谷との合流点である。この付近に「わさび」が多くある。わさびの葉を少々摘んで、今晩の酒のつまみにする。3時37分に林道へでる。荒廃した林道を歩いて、3時55分に車に着いた。6時ころ自宅へ到着した。しかし、よく地図をみてみるとどうもあの「杉倉」ではないようだ。「磯倉」は間違いないとして、「杉倉」はもっと西北のほうだと思われる。それに該当するような山はなかったようであるが、「若丸山」と勘違いしていた山が「杉倉」なのであろうか。
 
 
 
 
 
 
         杉 倉(1,281.6m)
 
                   平成10年4月11日(土)快晴
 
 再度の挑戦で、杉倉へ向かう。前回より30分早く家を出て、前回と同じルートで、藤橋村へ向かい、8時30分に登山口となる「作六ツシ」に到着した。前回は登り口を間違えたようなので、今度は間違えないように「続・ぎふ百山」の案内書のとおり、「作六ツシ」から、右の林道を進み、約20分くらい歩いたところで、林道は谷からの高度を上げているが、谷へ下りる道もあるという分岐点に着いた。前回はあまりの雑木林で、この谷へ下りる道に気づかなかったのである。谷へおりて見るとなるほど、橋の跡がある。現在は橋は壊れてしまって、その跡が残っているのみである。苦労して、谷を渡って右岸の道を行く。もちろん雑木林と化している荒れた道である。100m位で左から谷が流れ込んでいる。案内書にある「右の林道を進み、橋を渡って尾根を回り込んだところに細い沢がある。」とはこれのことか。この沢の左側に山仕事用の道跡が残っていると案内書に書いてあるが、見つからない。もう藪に埋もれて久しいのか。尾根にあがれば明瞭になると書いてあるので、沢の左側から尾根に取り付いて見る。ほんのかすかに道跡らしきものがあるようだ。しかし、尾根に登っても明瞭になるどころかますます藪がひどくなるようである。10時近くになってやっと支尾根の先端に上り着いた。あとはこの尾根を高い方へ登っていくだけだ。左の谷は「作六ツシ」で分かれた左の谷であろう。とにかく背丈より高い藪がひどく見通しは利かないし、たいへんな労力がいる。雪が少なくて解けてしまい、藪が起きてきているのである。12時30分になっても一向に国境稜線には着かない。やっと前方に杉倉の前山の肩が見える場所に着いたので、食事をとることにするが藪こぎが疲労を増大させている。1時に再度出発し、1時30分にやっと前山と思われる場所に着いた。前方に国境稜線と杉倉らしき頂上が見える。ここからいったん下って上り返すと杉倉と思えわれる。しかし、案内書によると国境稜線から1時間かかるという。となれば、ここからさらに1時間30分か2時間かかることとなる。それを考えて今日はあきらめて、引き返すこととした。もっと早朝に登山を開始しないといけない。それよりも、残雪がある時期に登らないと登れないということである。登山道はおろか作業道すら藪に埋もれて久しく、とても無雪期には登れるようなものではない。6時間か7時間の藪こぎを覚悟すればなんとか登れるであろうがたいへんな労力である。3時ころ支尾根の先端へ着き、そこから下って、3時20分に谷へ下り着いた。この道は間違いなのかと思い、谷の右岸を上流へ歩いて、案内書にある「細い沢」を探したが、見つからない。上流1キロくらいのところに砂防堰堤がある。この堰堤のところに左から沢が流れ込んでいるが、道らしきものはない。あきらめて、「わさびの葉」と「ウド」をとって引き返す。橋の残骸の場所で谷を渡り、林道を車まで歩く。4時ころ車に戻る。帰宅は6時ころである。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
         杉 倉(1,281.6m)
 
                          平成11年4月3日
 
 杉倉へは、主要地方道岐阜〜白鳥線で高富町から美山町へ入り、美山町で国道418号線で、根尾村へ入る。根尾村から国道418号線とわかれ、旧徳山村へ抜ける馬坂峠を越える。杉倉へ登るため、この峠を越えんとしたのは3回目である。前回までの2回はいづれも道路の積雪のため、断念したのであった。さて、峠にあるトンネルを抜けると旧徳山村である。クネクネの坂を下って橋を渡るがこの川が白谷である。橋を渡って谷に沿ってくだるとその白谷が揖斐川と合流する。そこから揖斐川に沿って逆上る(国道417号線)と旧徳山の集落(役場)跡がある。ここで、揖斐川は東谷と西谷に分流するが、杉倉に登るには東谷(国道417号線、揖斐川本流?)に沿って上っていくことになる。しばらく行くと、右から(東谷の左岸へ)流れ込んでくる扇谷がある。国道はT字路になっており、左へ大きく曲がるのが国道で、反対の右へ大きく曲がって坂を上るのが扇谷林道である。右へ曲がったところに「扇谷砂防指定地」の看板が立っている。この扇谷に沿った林道を進んで行く。はじめは谷の右岸(谷を右に見る)を進む。しかし、残念ながら林道へ進入して、しばらくで積雪のため車での進入はできなくなった。釣り人らしき車が駐車してあり、車をおいて歩いて行ったと思われるが、今日は時間的にもすでに遅く、このさき8Kmを歩く気にもなれず、今日は断念することにした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
         杉 倉(1,281.6m)
 
                   平成11年4月29日(木)雨後晴れ
 
 久恋いの山である。いままでに何度挑戦して挫折していることか。今日こそは登頂するぞと意気込んで、早朝5時に家を出る。美山町、根尾村を経由して、馬坂峠から藤橋村へ入る。根尾村あたりから降り出した雨が、このあたりから本格的な降りになってきた。藤橋村は徳山ダムの工事の真っ最中である。ここから揖斐川の本流(東谷川)をさかのぼる。国道417号線が扇谷に架かる橋を渡って、T字路に突き当たり、大きく左へカーブするところで、反対の右へ大きく曲がるとそれが扇谷林道である。扇谷林道をしばらく行くと、橋があり右岸から左岸へと谷を渡る。さらに進入すると右側にバンガローのような小屋が3棟ほどある場所を通る。さらに進むと、今度はT字路がある。林道の本筋は左へ曲がって橋を渡るが、右へ曲がる道もあるということだ。右から扇谷へ支流(カラカン谷)が流れ込んでいるのである。そして、ここから磯倉の西側のがれ場が見える。さて、ここで右へ90度曲がって橋を渡ると、すぐに左手に別荘(バンガロー:たろべえ山荘)がある。これを通り越してさらに進むと、大きく右へカーブして小さな橋を渡ったところにゲートがあり、鎖の柵があって車で進めない。やむなく、この手前の空き地に駐車する。カーブの左側、右側両方に2〜3台づつ停めれるスペースがある。雨は相変わらず降り続いており、合羽を着て歩き始めた。時刻は7時03分である。林道を歩いて行くことになるが、林道の川側にタラの芽が結構ある。しかし、すでに先客が採ったあとで、2〜3個ほどしか採れなかった。今日は山登りが目的なので、これで時間を費やす訳にはいかない。さて、扇谷第2号橋、扇谷第3号橋、扇谷第4号橋と3つの橋をわたると、やっと林道終点へ着く。林道入り口から約8Kmほどである。この林道終点が「作六ツシ」である。かつては最奥の集落があった所らしい。ここへ7時27分に到着した。ここから林道は谷を左に見ながらのびているが、崖崩れにより、車では進入できない。左下の谷には2〜3の砂防堰堤が連続してあり、それを見ながらさらに歩いて、7時34分には、右側から谷が流れ込んでおり、その谷にも、砂防堰堤がある。それを過ぎて、すこし行くと、左の本流の谷へ降りる道跡があるので、それを降りて7時38分には本流の谷を飛び越えて渡る。かつては、ここに橋が架かっていたと思われるが、いまでは跡形もない。川を渡って対岸(本流の谷の右岸)に付いている林道跡を少し登ると左から小さな沢が本流の谷へ流れ込んでいる。その沢の向かって左から取り付いて、尾根へ登ることとする。
 最初は急な登りである。道は全くなく、藪の中をただひたすらよじ登って、8時07分にはやや平らな所へ着いた。このわずかな平らを過ぎるとまた急な登りとなる。そして、30分ほど登り、8時38分にはまたやや平らな所に出る。左からの尾根と合流するのであろう。ここで右の方へ曲がる。さらに背丈を超える熊笹との苦闘を続け、10時00分には、なんとか藪から頭を出して、周囲を見回せる肩に到着した。このころやっと雨が止んでくれた。しかし、合羽のズボンは藪にひかかって破れてしまい、用を足さなくなっていたので、脱ぎ捨てた。右手には磯倉や能郷白山が見え、正面にはこれから登る杉倉の前山のまたその前の山が見える。真後ろにも旧徳山村の山々が見え、相当高度が上がっていることがわかる。しかし、ここからもなお、背丈を超える猛烈な熊笹との格闘が続く。雨は上がったといっても、露があるので、下半身はびしょ濡れである。全身を使っての苦闘1時間、11時00分には何とかピークへ着いた。直径1m、高さ7mくらいの枯れ木が1本ある。ここから目指す前方に国境稜線(岐阜、福井県境)上のピークとその左手前にもピークが見える。そのいづれもが杉倉の頂上とは違うようだ。とにかくとりあえず左手前のピークを目指してさらに藪との格闘を続けることにした。ここからはいったん下ってからさらに登り返すことになる。一度下って登りはじめは急な登りである。やがて、坂がなだらかになってくると、ピークは近い。12時00分にピークに着いたが、なだらかな平坦地である。ピークまでくると、やっと国境稜線が見える。ピークの北側の鞍部には残雪がある。それで残雪の場所は、藪との苦闘がなくなり、歩行が楽になる。このピークからやや右方向へ曲がり、一旦鞍部へ下ってからさらに登り返すことになるので、鞍部の残雪のある場所を選んで歩く。そうして、12時18分やっと国境稜線へ出る。稜線を左のピークの方へ登ると、右手にいよいよ目指す杉倉が姿を現す。なんと長い道のりであったことか。ここからは残雪が多いので、さらに楽に歩ける。残雪がある場所を選んで登り、ピークを目指す。頂上付近は広い平坦地で三角点を探すのに手間取った。残雪がなければひどい藪で探すのに大変な苦労がいると思われる。平坦地のやや高く盛り上がった(1mくらいか)所に三角点があり、周囲は切り開いてある。12時36分に到着した。実に5時間30分を要した計算になる。合羽の上着も藪につつかれて、ずたずたである。時刻が相当経過しているので、早々に写真と昼食を取って、12時56分には下山にかかる。1時02分には国境稜線へ下り立った。国境稜線を左の方へ下って、1時04分にはこの稜線からの下り口に着いた。ここから残雪の上を右の谷へ下り、左のピークへ登り返す。1時13分にはピークに立つことができた。ここからは残雪が全くないので登りと同様に藪との苦闘になる。最初はゆるやかに下っていくが、やがて急な下りを下りきると、鞍部になり、ここから登り返して1時36分にピークへたどり着いた。直径1m、高さ7mくらいの枯れ木がある。ここからは一目散に下るのみであるが、熊笹に阻まれて思うようには下れない。それでも、2時05分には首から上が藪から出て、周囲が見える見晴らしのよいところへ着いた。2時37分にはやや平らな所へたどり着き、左へ曲がってさらに下り、2時50分には、またやや平らな所へ着く。最後の格闘を終えて、2時59分には谷へ下り立った。この沢の向かって右側の急斜面のタラの芽を採り、本流の谷の右岸添いを上流へ登って、最初の細い沢のところで、ウドとワサビの葉を採って、3時33分に帰路に着く。本流の谷を飛び越えて左岸へ移り、林道を歩く。3時46分には林道終点、いわゆる「作六ツシ」を通過して、4時08分に車へ戻った。帰宅は6時であった。