烏 帽 子 山(1,242.2m)
平成11年8月22日(日)晴
この山も登山道がなく、大変遠い山だというので、延び延びになっていた。6時00分に家を出て、坂内村から池の又林道へ入り、バイクランドを過ぎ、神岳ダムのすぐ先の椀戸谷に架かる橋の手前に駐車する。10台ほど置ける広場がある。駐車場所から10mも戻ると右への山へ上がって行く林道跡がる。7時04分にこの林道を登る。すると椀戸谷の左岸(向かって右)へ注ぐ支流の方へ曲がっている。その最初の谷(支流)を遡行する。谷へは7時20分に着いた。7時52分には滝があり右手の尾根を目指して登る。尾根を登って9時02分にやっと林道跡(廃道)へ出た。ホハレ峠から延びているはずの林道跡である。しかし、廃道というとおり、いまではとても林道跡とも思えない。雑木が生い茂り、歩くのさえままならない。木もまっすぐ生えていればよいが、根曲がり竹のように横へ伸びているので始末に悪い。歩くと足に引っかかるし、運動会の障害物競走のようなものだ。それに笹と下草が加わると、足下と見通しが利かず、相当な苦労を強いられる。林道跡の廃道といってももっと楽に歩けると思っていたのが、誤算であった。この林道跡を歩くのが辛い。途中で谷を隔てた向こう側に烏帽子山のとがった頂上が見える場所を通過する。まだまだ先は長いぞと思いながら、延々と3時間歩いて11時33分に崖崩れで林道跡(廃道)も切れている所を過ぎ、12時00分に目指す谷(烏帽子山から発生する谷)へ降り立った。この谷を遡行して頂上へ到達するのだ。谷は2分しているが、右の谷へ登った。しかし、これは間違いであった。笹と灌木の藪の斜面を急登して、13時24分に稜線へポンと飛び出した。すごい見晴らしである。あとはやせ尾根をたどって、すぐ目の前にある頂上を目指すだけだ。あと30分もあれば到達できるであろう。しかし残念ながら時間切れ、ここまで来て誠に残念無念であるが、頂上まで往復する1時間がない。帰りのあの林道跡の辛い3時間の歩行を考えると、引き返すしかない。ほぼ平らな林道跡だたら、下り(帰り)も登り(行き)と同じ時間を要すると考えたほうがよい。そんな訳で、13時36分の無念のリタイアである。今度は別のルートから再挑戦することとし、引き返すこととした。14時05分に谷の合流点へ着き、14時17分には林道跡へ上がるところへ来た。ここから林道跡へ上がり、林道跡を歩いて16時21分、林道跡から下りる場所まで戻った。ここまで来て「何とか明るいうちに戻れる。」と安心する。16時38分に谷へ降り立ち、17時03分にやっと林道へ出た。17時15分に車へ戻った。帰宅は18時35分であった。今日は全く疲れた。頂上へたどり着けなかったので、よけいに落胆した。
平成10年9月5日(日)曇り
再々度の挑戦で、烏帽子山を目指す。今度は椀戸谷をさかのぼって鞍部へ達し、そこから尾根伝いに頂上を目指す計画である。坂内村から夜叉が池への林道へ入り、神岳ダムの上流で椀戸谷林道へ分岐する。椀戸谷の右岸の林道を登って、一度左岸へ渡り、再度、右岸側へ渡る橋のたもとに車を止め、6時36分に谷へ降り、谷をさかのぼる。しかし、藪がひどくて結局このルートをあきらめる。やはり、積雪期でないと登れないのか。車へ引き返し、林道をさらに登ると、結局右岸の山の中腹へ登ったところで終点となっている。下に椀戸谷が見える。さて、ここに車を止めて、ひだりの尾根へ登る。時刻は7時35分である。最初は、植林地で植林道らしき踏み跡があったが、9時02分にはいよいよ藪へ突入した。そして、9時16分尾根へたどりついた。尾根を右手の方へ進む。やがて、9時21分営林署のコンクリート杭がある場所に着いた。しかし、笹の藪は相変わらずひどい。アップダウンを繰り返しながら高度を稼いでいく。やせ尾根を通過するときに周囲を見回しても、まだ烏帽子山は見えない。前方にピークは見えるがそれは途中のピークであって、坂内村と藤橋村との村境へも到着しない。結局、10時28分、このルートもあきらめる。まったく展望の利かない笹藪の中で昼食を取り、10時50分には引き返す。11時17分には営林署のコンクリート杭を通過し、11時23分には尾根からの下りに移り、11時59分に車へ戻った。残念であった。どうしても無雪期には登頂は不可能なのか。
平成12年5月4日(木・休日)
永年の念願であった、烏帽子山へ登る決心をして坂内村へ向かう。出発時刻は5時30分であった。6時30分には着くかと思ったが、1時間では無理である。神岳ダムから椀戸谷への林道へ右折して、未舗装の林道へ入り、7時に登山口となる椀戸谷の最終の橋についた。林道は最初椀戸谷の右岸を走り、一度左岸へ渡り、再度右岸へ渡る橋のところが登山口となる。林道はこの橋から椀戸谷の右岸を駆け上がっている。とにかくこの橋のたもとに車をとめて、7時08分に出発した。橋を渡った椀戸谷の右岸、林道の右側(橋を渡ったところ)に作業用の山道がある。これをたどると、すぐに椀戸谷の右岸へ流入している沢を渡る。道は椀戸谷の右岸に続いている。しかし、やがてこの道も消えてなくなる。あとは、この椀戸谷を左岸に渡ったり、右岸へ渡り返したりして登って行くしかない。7時56分に小さな滝(というより谷通しが無理な場所)があり、右岸(向かって左側)を高巻く。8時08分には谷が分岐している場所に到着する。これを右の谷へ登る。8時39分には「わさび」の群生地を通過する。やがて、8時55分にはいよいよ谷の水がなくなる。源頭へ着いた訳である。残雪のところを選んで登るが、右手の尾根へ登る。すると、9時15分に林道跡が出現する。これを無視して(横断して)、さらに尾根を目指す。尾根へ着いたら、左の方が高いので当然左へ登る。そして、9時34分平らな所へ出る。一面の残雪である。前方にさらに高い尾根が見える。やや左手にピークがある。そのピークのさらに先が目指すべき烏帽子山である。この平坦地でワカンをつけた。残雪の急傾斜地を喘登して、10時06分に烏帽子山へと続く尾根へ着いた。大変な積雪である。10時15分には烏帽子山の手前のピーク(平坦地から見えていたピーク)に着いた。ここから、一旦下ってさらに登り返すと目指す烏帽子山なのである、あと少しだ。残雪のおかげで藪が雪のしたになっているので助かる。10時30分には鞍部を越え、いよいよ最後の登りとなる。そして、10時46分!頂上である。万歳。頂上は一面雪に覆われている。去年の8月頂上の一歩手前で無念のリタイヤをした尾根筋も見える。いまならいまいましい藪も残雪の下であるので、楽に登って来ることができると思われる。去年の8月と同じルートでも去年ほどの苦労はないであろう。さて、それはともかく、記念写真やら昼食をとって、眺望を楽しんだあと、11時30分には、下山を開始した。11時37分には直下の鞍部を通過し、11時43分にピークを通過した。11時50分に尾根からの下り口に着いた。ここから直下の平らを目指して一気に滑り下りる。11時58分に平らの場所まで下った。ここでワカンをはずす。平らの場所の先の尾根から下り、林道跡には12時06分に着いた。さらに急坂を下って、12時12分に源頭で水が出現する場所にたどり着いた。あとは、沢を下って、12時28分にはわさびの群生地に着き、わさびを採る。12時38分には川が合流している場所を通過し、13時08分に車へ戻った。あとは来た道を通って、15時に帰宅した。