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宮 之 浦 岳(1,935m)
平成24年5月28日(月)晴れ
鹿児島県屋久島町
日本百名山の1つ、屋久島の宮之浦岳へ登りたいと思っていたが、遠方のためなかなか実現できなかったが、2日間の休暇をとって行くことにした。物事は決断することが大切である。それからも、かみさんの手術で日延べになり、いよいよ決行の時がきたのであった。2泊3日の屋久島ツアーに申込み、現地ではレンタカーで移動した。前日に早朝に自宅を出発し午後には屋久島入りをして、早速、レンタカーで島内を一周、いなか浜の海亀産卵地、布引の滝、西部林道、屋久島灯台、中間カジュマル、大川の滝、千尋の滝、トローキの滝、竜神の滝などを見学し、満潮時は海中に没し、干潮時のみ入浴できる自然の海中温泉に入浴した。そして、日が沈むころ、宮之浦地区の民宿に到着しチェックインした。朝食つきの民宿であったが、翌日の出発が早いため、朝食用と昼食用の弁当を購入してから、夕食を食べに出た。民宿は、改装して新しくエアコン、テレビ、バス・トイレ付で、快適であったが、快適装備を満喫する間もなく、翌日の早朝出発に備えて早々に就寝した。
朝、3時に起床して、準備しておいたザックを積み込んで3時30分に出発し、安房地区へ入り、安房から淀川登山口のある林道終点へと上がっていく。相当走ってから荒川分れに出た。右へ行くと縄文杉のある荒川登山口であるが、一般車は通行止めである。荒川登山口へはバスかタクシーしか入れない。我々の向かう淀川登山口は左へ行くのであるが、こちらもやがてはバス、タクシーしか入れなくなるのではないだろうか。最近の環境問題のため、登山口までのマイカー規制が多くなりつつある。貧乏人は山へ登るのも難しくなるのか。そんなことも考えながら、狭くなった車道を慎重に運転する。しかし、周囲の林相は明らかに本州とは違うことがわかる。車道のタイヤ痕から察するにすぐ先に先行車があるようだと気づいたら、やがてその車に追いついた。しかし、狭い林道のため追い越すこともできず、追従していった。そして、淀川登山口に着いたのであるが、トイレの前の駐車スペースは、すでに埋まっており、1台分しか空いていなかった。それを先行車に取られてしまったが、我々は駐車場の端っこのちょうど軽自動車1台分の空きスペースに駐車した。時刻は4時55分、予定通りだ。ラッキーといえばラッキーであった。後から来る車は道路の路肩に駐車するしかないのだから。
そんなわけで幸先のよさを感じながら、装備を点検し5時10分に入山したのであった。登山道の周囲は、大きな杉が目につく。樹林の中で展望はないが、そうした本州とは明らかに違う林相が目を楽しませてくれる。登山道には概ね500mごとに道標があり、1(登山口から0.6km)から23(宮之浦岳山頂)まで番号がついている。また、ポイントまでの距離も書いてあるので体力配分の目安になる。最初、急な登りがあるが、これを過ぎるとあとは多少のアップダウンはあるもののほぼ平坦な道をたどる。5時25分に道標1(淀川登山口0.6km、宮之浦岳7.4km、花之江河3.6kmの表示)に着いた。さらに、5時36分に道標2(淀川登山口1.0km、宮之浦岳7.0km、花之江河3.2kmの表示)を通過した。
そして、急な下りになるとやがて、5時46分に淀川小屋が見えてくる。ここには、道標3(淀川登山口1.5km、宮之浦岳6.5km、花之江河2.7kmの表示)がある。この小屋はこのルート上で唯一の避難小屋で、トイレと水場がある。昨夜の泊り客はわずかであった。縦走者であれば、新高塚小屋に泊まるのが一般的であろう。事実、新高塚小屋は超満員であったと聞いた。
トイレ休憩の後、5時50分に出発した。すぐに淀川に架かる淀川ほどうきょうを渡る。そして、急な登りが始まる。6時11分に道標4(宮之浦岳6.0km、花之江河2.2km、淀川登山口2.0km、淀川小屋0.5kmの表示)があり、「杉の大木」を過ぎると登山道は緩やかになり、6時24分に道標5(淀川登山口2.5km、淀川小屋1.0km、宮之浦岳5.5km、花之江河1.7kmの表示)を過ぎ、今度は「もみの大木」を過ぎると、6時37分に道標6(宮之浦岳5.0km、花之江河1.2km、淀川登山口3.0km、淀川小屋1.5kmの表示)を通過し、ややきつくなる坂を登っていくと、6時44分に「高盤岳展望台」の看板がある。ここが道標7(宮之浦岳4.8km、花之江河1.0km、淀川登山口3.2km、淀川小屋1.7kmの表示)であり、ここからちょっとだけ脇へ入ると、高盤岳の山頂のトーフ岩がよく見える。
トーフ岩の展望を満喫した後、6時49分に出発し、さらに坂を登っていくと、6時57分に道標8(宮之浦岳4.5km、小花之江河0.3km、淀川登山口3.5km、淀川小屋2.0kmの表示)の地点に着く。するとまもなくの7時00分にコブに出るが、ここにも「展望所」の標柱があり、登山道から左右に入り込む道がある。入って見ると、すぐに大岩の上に出て、素晴らしい展望が開けていた。まだ、行っていないが、パンフレットで見る白谷雲水峡の「太鼓岩」と同じような感じである。
さて、十分展望を楽しみ、7時04分に出発すると、ここからは下りになり、7時10分に「小花之江河」に下り立った。ここは道標9(宮之浦岳4.2km、花之江河0.4km、淀川登山口3.8km、淀川小屋2.3kmの表示)の地点で、湿原になっている。
ここからも高盤岳のトーフ岩がよく見えた。さて、ここから花之江河へは1つ尾根を越えねばならない。7時12分にここを出て、坂を登り、7時17分に道標10(宮之浦岳4.0km、花之江河0.2km、淀川登山口4.0km、淀川小屋2.5kmの表示)を過ぎて、下りになると、7時20分に「花之江河」に出た。
ここは道標11(栗生登山口、宮之浦岳3.8km、石塚小屋、小花之江河0.4km、淀川小屋2.7kmの表示)地点であり、栗生登山口や石塚小屋方面(ヤクスギランドからの登山道)への分岐点でもある。そして、淀川登山口から宮之浦岳への中間点でもある。ここに水場があるはずだが・・・と探しながら登っていくと、7時28分に水場があったので水を補給した。そして、休憩し7時36分に再出発した。さらに坂道を登っていくと、7時39分に道標12(宮之浦岳3.7km、花之江河0.3kmの表示)地点を通過し、7時41分に道標13(宮之浦岳3.5km、投石平0.9km、花之江河0.3km、淀川小屋3.0kmの表示)地点を通過して、7時45分に道標14(宮之浦岳3.3km、投石平0.7km、淀川小屋3.2km、花之江河0.5km表示)地点に着いた。ここは、「黒味岳」への分岐でもあった。まだまだ先は長いので、黒味岳へは帰りに時間があったら、立ち寄ることにして、先を急いだ。7時55分に道標15(淀川小屋3.5km、花之江河0.8km、新高塚小屋6.5km、宮之浦岳3.0km表示)地点を通過し、8時03分に水場と岩盤の場所に出た。この岩盤をよじ登ると、そこは投石湿原で、さらに進むと、8時12分に投石平に飛び出した。
ここは、大岩がごろごろしている場所で、その昔、神が石を投げて散らばした場所だという。道標は16(新高塚小屋6.1km、宮之浦岳2.6km、淀川小屋3.9km、花之江河1.2km表示)の地点となっている。
ここで、大休止してエネルギー補給を行った。出発は8時34分である。ここからは急な登りになるが、すぐの8時38分に「投石岩屋」という看板のある場所に出た。2つの岩が少しの接点でバランスよくもたれかかり静止している。岩屋というだけあって、中にもぐりこめる。ここを過ぎてもさらに登りは続き、8時40分に道標17(新高塚小屋6.0km、宮之浦岳2.5km、淀川小屋4.0km、花之江河1.3km表示)地点を通るが、この付近からは、宮之浦岳が見えてきて、登攀意欲が湧く。投石岳、安房岳の左側をまきながら進み、8時57分に道標18(新高塚小屋5.5km、宮之浦岳2.0km、淀川小屋4.5km、花之江河1.8km表示)を、9時12分に道標19(新高塚小屋4.9km、宮之浦岳1.4km、淀川小屋5.1km、花之江河2.8km表示)をそれぞれ通過した。そして、少し下っていくと、9時24分に翁岳直下にある最後の水場に着いた。
ここからは、一転して宮之浦岳への最後の登りとなる。そして、9時27分に道標20(新高塚小屋4.5km、宮之浦岳1.0km、淀川小屋5.5km、花之江河2.8km表示)を過ぎると、まもなくの9時29分にトイレブースの場所に出た。携帯トイレの使用場所である。9時32分にきつい登りをガマンしてひたすら登っていく。しかし、展望は抜群なので、景色を見ながら登る。9時45分に道標21(新高塚小屋4.0kmkm、宮之浦岳0.5km、淀川小屋6.0km、花之江河3.3km表示)地点を通過し、9時53分に栗生岳直下の祠のある場所に出た。
「くりお岳、ほこら」という看板があったので、祠を覗いてみた。いよいよ宮之浦岳は目の前だ。10時06分に道標22(新高塚小屋3.5km、宮之浦岳30m、淀川小屋6.5km、花之江河3.8km表示)を過ぎて、10時08分、やっと宮之浦岳の山頂に飛び出した。道標23(新高塚小屋3.5km、縄文杉5.4km、淀川小屋6.5km、花之江河3.8km表示)地点である。やった!!と達成感がぐっとこみ上げてきた。周囲360度さえぎるものがない好展望である。十分に展望を満喫したら、持参の弁当を食べる。なんと気持ちのよいものであろうか。
さて、登山者はどんどん上がってくるが、我々もそんなに長居はできない。往路と同じ登山道約8kmを下っていかねばならない。
10時49分に下山を開始した。道標22地点を11時00分に、道標21地点を11時02分に、道標20地点を11時16分に、それぞれ通過してどんどん下った。翁岳直下の「最後の水場」を11時19分に通過すると、ここから登りになる。11時29分に道標19の地点を、11時42分に道標18の地点を過ぎると、下りになって、11時59分に道標17地点を通過し、12時04分に投石岩屋を過ぎた。
そして、12時06分に投石平まで下ってきた。ここで、休憩してエネルギーを補給し、12時13分に出発した。
12時27分に道標15地点を通過して、12時36分に「黒味岳」への分岐である道標14地点に来た。ここで、思案しまだ行程に余裕があったので、「黒味岳」へ往復することにした。
ザックをデポして身軽になって、12時41分に黒味岳に向かって登り始めた。しかし、この登りはきつかった。ロープのある岩場の連続であったが、なんとか、13時10分に「黒味岳」の山頂に立った。
厳しかった分だけ達成感がすごかった。しかし、そんなにゆっくりしても居られず、13時13分には下山したのであった。そして、13時40分に黒味岳の分岐点まで下りてきた。13時44分には淀川登山口へ向けて出発したのであった。
13時47分に道標13の地点を、13時50分に道標13地点を、13時52分には水場をそれぞれ通過して、13時59分に道標11地点である花之江河に着いた。
さらに先を急いで、14時05分に道標10地点を過ぎ、14時09分に小花之江河である道標9地点を通過すると登りに転じ、14時18分に展望所を過ぎると、ここからは下りになる。14時21分に道標8地点を通過し、14時24分に高盤岳展望台に着いた。ここは道標7地点でもある。ここで最後のトーフ岩を見納めして、14時29分に出発した。以後、14時34分に道標6地点を、14時48分に道標5地点を、15時02分に道標4地点を、それぞれ通過して、15時19分に淀川小屋にたどり着いた。ここまで来れば先が見え、安心だろう。あと40分もあれば登山口に下り立つことができよう。最後の休憩をして、15時25分に出発した。15時37分に道標2地点を、15時48分に道標1地点を通過すると、16時02分に淀川登山口に下り立った。
念願の宮之浦岳に登ることができたのだ。そして、無事に下山してきた。満足感がこみ上げてきた。
さて、その後は、疲れた体を車内に潜り込ませ、林道を下る。そして、途中にある川上杉と紀元杉を見学して、安房へ出て、途中で食料を買い込み、民宿へと帰りつく。早速、入浴してから、今日の成功を祝して乾杯したのであった。
明日は、白谷雲水峡へ登って、午後には帰路につかねばならない。それで、早朝の出発と決め、祝宴を切り上げて早めに就寝したのであった。