カレンダー  岐阜県の山 東海の百山 ぎふ百山 続・ぎふ百山 日本百名山 愛知130山 岐阜県外の山 岐阜の山旅


黒部五郎岳(標高)

平成14年9月15日()
 
岐阜県上宝村
 
グループ
樅 沢 岳
        双 六 岳
     三 俣 蓮 華 岳
     黒 部 五 郎 岳
 
                平成14年9月14日(土)〜15日(日)曇り
 
 アルプス最奥の黒部五郎岳を最終目標にして、計画した。この行程を1泊2日でこなすには無理があるかと思われた。しかし、単独行ということでもあり、無理なら山小屋でもう1泊ということを念頭に置き、出発することとした。
 9月13日金曜日午後11時頃に家を出る。そして、新穂高の深山荘前の無料駐車場に着いたのが14日の2時30分頃であった。3時に出発予定であったので、準備にかかるとすぐに雨、登山を断念、あるいは、行き先変更をせまられるような雨であった。車中で待機し、あれこれ考えを巡らした。そして1時間が経過、4時ころになって、霧雨となったので、意を決して出発することとした。約1時間遅れであった。
 3時55分に駐車場を出発し、新穂高バスターミナル4時03分、登山届けを出し、まずは左俣林道をわさび平へと向かう。笠新道の分岐を過ぎて、5時07分にわさび平小屋に着いた。次は秩父沢を目指す。5時27分に林道から分かれ、小池新道に入る。このころから明るくなって、高度を稼ぐにつれて、わさび平が眼下に見えるようになる。しかし、対岸の奥丸山はガスのたけ見えない。6時13分に秩父沢を渡る。そして、6時21分に秩父小沢に着いて、休憩をとり、おにぎりを食して朝食とする。6時30分に出発し、次なるシシウドヶ原を目指す。7時33分に鏡平分岐(シシウドヶ原)に着いた。一瞬焼岳や穂高が見えたが、それっきりガスの中である。ここからトラバースし、2〜3人の登山者とすれ違いながら、8時11分に鏡平小屋に到着した。鏡池でも槍ヶ岳の姿はガスの中で見えない。小屋前で8時16分まで休憩し、相変わらすのガスの中を次の目的地である双六小屋を目指して出発する。稜線への登りでいずれも単独行の2人の登山者に追い抜かれながら、9時10分に弓折岳の分岐に着いた。ここでまた1人の登山者に追いつかれる。家へ電話するも出ず。この先長い道のりを考えて、9時24分に出発する。予想以上の稜線上のアップダウンを繰り返し、10時20分に双六小屋に着く。ここでザックをおいて、樅沢岳へのピストンをする。10時56分に樅沢岳に到着し、早速写真撮影だ。これで「続・ぎふ百山」を完登したことになるのだ。しかし、ガスはいっこうに晴れない。周囲は真っ白である。11時00分に下山にかかり、11時16分に双六小屋に戻った。ガスはいっこうに晴れる気配を見せず。水を補給して、11時20分に次なる目的地双六岳の山頂を目指す。三俣山荘までの花道分岐や、そのすぐ上の中道分岐まではすごい急坂である。さらにこの先の岩場の急登は全く息が切れる。この岩場を登り切り頂上かと思いきや、さらに平坦地の迷いそうなところを20分も歩いてやっと双六頂上である。時刻は12時28分である。濃いガスの中で全く心細い20分であった。早朝より休憩もろくにとらず、歩き通しで疲労困憊といったところか。しかし、まだまだ先がある。単独行ということもあり、とにかく気を引き締めて次なる目的地を目指す。山頂は強風とガスの中で、長居はできず、写真を撮って、12時33分に出発する。出がけに2人パーティが三俣方面から登って来た。いったん下って中道との分岐を過ぎ、丸山の登りになると疲労がどっと出る。丸山を超えたところで、おにぎりを食して小休止した。13時57分にやっと三俣蓮華岳についた。ちょうど雨が降って来た。分岐からわずかに登ったところが山頂だ。山頂にいた単独行は、これから双六小屋へ向かうという。さて、私は14時01分に単独行と別れて、黒部五郎小屋へ向かう。雨はすぐに霧雨に変わった。途中で、双六小屋や三俣山荘へ向かう登山者と会う。三俣山荘へのトラバース道の分岐をすぎたところで、「黒部五郎小屋の手前の急坂に気をつけろ。」と注意をいただいた。相変わらすのガスの中、いやになるほど下って、15時18分にやっと今日の最終目的地である黒部五郎小屋に着いた。雨に濡れた合羽や衣服を乾燥室に干して、ラーンメンの夕食をとり、すぐに布団に潜り込む。とにかく疲れた。眠る前に乾燥室の衣類をザックにかたづけた。相当な疲れでなかなか寝付かれない。そのうち、屋根をたたく雨足が聞こえた。相当な本降りほようだ。明日のことを考えるとさらに寝付かれない。明日は晴れるという天気予報を信ずるも・・・もし雨ならば暗いうちの行動は危険だ。明るくなるまで待たなくては・・・そうなるともう1泊小屋止まりとなるか。あるいは黒部五郎岳はあきらめて下山するのか。いやいやここまで来て、あきらめるなんて・・・と思いつつも結論は出ず、いつのまにか眠りにつく。15日の3時に目覚めるも、外は雨だ。最悪の状態である。とにかく明るくなるのを待とうと、半ばあきらめで、また布団に潜り込む。他の登山者の音で起き出し、雨中決行を決意し、準備にかかる。外へ出ると5時12分、雨は霧雨になっていた。これなら昨日と同じだと思い、ヘッドランプを手に、黒部五郎岳の山頂を目指してカールコースを出発した。予定より2時間遅れだ。こんなことで今日中に下山できるのか不安だった。さらに、昨夜来の雨で登山道は水浸しで歩きにくいことおびただしい。カールコースを選んだのが間違いか。しかし、尾根コースより時間が短いのだ。荷物は小屋においてあるので、その分だけ楽である。最後の想像以上の急坂に喘いで、6時33分にやっと黒部五郎岳の肩に着いた。そして、北ノ俣岳への分岐を越えて、6時43分に待望の黒部五郎岳の山頂に着いた。予定より43分の遅れだ。これなら、なんとか取り戻せそうだ。山頂にはだれもいない。周囲はガスのため何も見えず。写真を撮って、6時46分に下山した。このころには雨は止んでいた。よかった。多くの登山者と出会いつつ、7時56分に黒毛五郎小屋についた。ここで、遅れを完全に取り戻しており、一安心であった。あとはひたすら下山するのみ。朝食にとパンをかじって、水を補給し、8時07分に出発した。心配していた小屋の裏手の急登は案外楽に登り切ったが、三俣山荘への分岐から三俣蓮華岳までの登りがきつかった。しかし、数パーティを追い越し、9時46分に三俣蓮華岳の山頂に着いた。昨日の写真が心配だったので、再度写真を撮る。ここで予定より約1時間早くなった。出発に2時間も遅れたのに黒部五郎岳のピストンで帳消しにし、ここまでで1時間を稼いだのか、信じられなかった。9時52分に下山する。戻りは道筋がわかっているので気が楽だ。それに天気も回復して周囲の山々が見られるようになった。10時33分に中道との分岐に着いた。当然、中道を通り、双六小屋へと急ぐ。時折日差しものぞくようになった。11時12分に双六小屋についた。やれやれとここで強風の中、ラーメンの昼食をとる。そして、11時45分に出発する。ここで予定より1時間以上早い。これなら明るいうちに下山できる。やっと気が楽になる。周囲の山々を見ながら下山する。しかし、槍ヶ岳方面だけはガスのため見えない。12時42分に弓折岳の分岐に着いた。家へ電話するも出ず。12時44分には尾根から下りにかかる。そして13時14分には鏡平小屋に着いた。多くの登山者が休憩していたが、休憩もせずそのまま通過し、13時40分に鏡平分岐(シシウドヶ原)に着いた。ここまで来ると登山者も多くなり、途中で追い抜いたりすれ違ったりした。14時13分に秩父小沢についた。ここで休憩し、パンを食する。そして、ここを14時27分に出発し、14時32分に秩父沢を渡って、15時10分にわさび平小屋に着いた。ここからは林道歩きだ。14時04分に新穂高バスターミナルに到着した。下山届けを出し、14時10分に車に戻った。無事に下山してよかった。結局予定より4時間も早く下山できたことになる。途中、平湯トンネルで1時間待ち(工事による片側交互通行)という大変な渋滞に遭い、金山の手前でも渋滞(工事による片側交互通行)に遭い、結局帰宅は22時頃であった。