小 秀 山(1,982m)
平成9年7月20日(日・海の日)
今日の目標を「小秀山」と定め、早朝午前5時30分に家を出発する。上ったばかりの朝日がとても大きく、真っ赤できれいである。さて、関市から美濃加茂市へと出て、国道41号線に乗り、白川町まで行く。ここで、東白川町を通って加子母村へ抜ける道路へ入る。この道は、途中から国道256号線になる。加子母村からは、国道257号線を下呂方面へ上って、舞台峠の手前から、乙女渓谷の看板のところで、右へ曲がり、あとは乙女渓谷の案内板を目印に乙女渓谷キャンプ場まで入る。狭い道を曲がりくねってようやく「乙女渓谷キャンプ場」に到着する。駐車場も広く、車を止めるに苦労はしない。午前7時12分に登山を開始する。駐車場からほんのちょっと奥へ進むと(駐車場のはずれといった方がいいか?)左手に乙女渓谷の案内板がある。それを確認して、その反対側(右側)の登山道へ入る。道路を下りて、乙女渓谷の橋を渡るのであるが、その手前右側に「小秀荘」という旅館がある。しかし、現在は休業中のようである。乙女渓谷の橋を渡って直進すると、小秀山登山道の案内板があり、いよいよ登山道が始まる。登山道は二の谷沿いに登っている。木の橋が架かっており、整備された登山道ではあるが、ところどころでその木の橋が腐っており、危険なところもある。渓谷に沿って、滝や淵を見ながら、桟道は右や左に渡り、どんどん登っていく。やがて、「屏風岩」に7時21分に到着、その先「天狗岩」には7時40分である。それから、渓谷から離れ、ジグザグに登ったと思ったら、はるかに「夫婦滝」が見える場所に出た。最高の眺めである。さらに登るとやがてその「男滝」に着く。間近に見るとさすがに豪壮である。そこから、高巻きして滝の上部へ出る。そして、谷を渡って、左岸沿いをすこし登って、落差8m程の「孫滝」の手前で右岸に渡る。すると谷を離れ、どんどん高度を稼いで行く。尾根の危険なところもあるが、さらに危険なところは、「カモシカ渡り」と呼ばれる岩が突き出た尾根である。ここでの時刻は9時である。背後の景色は最高にいい眺めであるが、眼前の岩塊は危険このうえない。慎重に慎重に登り切る。すると、眼前に一瞬頂上かと見間違うような「エボシ岩」が出現する。ここからは、道もよくなっており、やがて、左から「三の谷登山道」が合流している。ここでの時刻が9時16分である。急な坂道を喘ぎながら登ると、最高の眺めが待っている。9時32分に到着した、エボシ岩からの展望はさえぎるものがなく、時間を忘れさせる。
ここから、いったん下って笹原を登ると、第1高原に到着する。この第1高原が「小秀平」と思う。さらに低い笹とツガやトウヒの低い林の広がる第2高原、第3高原へと続くが、この当たり一帯を「小秀平」と呼ぶのかも知れない。アップダウンを繰り返して、10時16分、やっと頂上に到着する。長かった道のりである。しかし、さすがは小秀山である、周囲の展望はあくことを知らない。特に眼前の御嶽山の眺めはすごい。また、登山者の多い。人っ子一人とて出会わない奥美濃の藪山とは訳が違う。たまにはこうした山もいいもんだ。
さて、ラーメンを作り、コーヒーを飲みつつ展望を堪能し、いよいよ10時55分、下山を開始する。頂上直下の一つ目の「こぶ」を11時06分、2つ目の「こぶ」を11時09分、3つ目の「こぶ」を11時19分に通過し、11時27分「小秀平」の展望台に到着した。ここから一息でエボシ岩である。エボシ岩には11時30分に到着した。急坂を下って、「三の谷の分岐点」へ11時43分に着く。ここから、「三の谷」への道を下る。安全で早いとのことであるが、実際は見晴らしは全くきかず、山復を単調にジグザグに下り、いい加減にいやになる。こんな道を1時間も下って、12時49分、やっと朽ちかけた神社に着いた。そうするとすぐに営林署の小屋があり、11時51分、林道に出る。この林道歩きがまた、いやになるくらいうんざりする。キャンプ場の手前で林道は閉鎖されており、三の谷登山道の入口までは、車では入れないようである。やがて、12時30分に車のあるキャンプ場の駐車場に到着した。そのまま車を走らせ、15時30分に家に帰り着く。