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旧徳山村門入

 


平成28年6月12日(日)
 
岐阜県揖斐川町旧徳山村
 

旧徳山村門入散策

 

平成28年6月12日(日)曇り

岐阜県揖斐川町旧徳山村門入

 

今日は、釣り仲間の誘われたので、釣りを兼ねて、旧徳山村門入の散策にでかけた。

門入は徳山ダムの完成により、全村水没して消滅した旧徳山村で唯一水没を免れた地域です。先日の岐阜新聞に夏場は前村民の一部が門入に入って生活していると掲載されていました。ダムの完成前は揖斐川をさかのぼり、門入へ入ることができましたが、現在は、徳山ダム湖を船で渡るか、旧坂内村側から「ホハレ峠」を超えて、歩いて入るしか門入に入ることができません。かつては、揖斐川をさかのぼり門入へも登山や釣りに出かけていましたが、今回は後者を選択した。

3時15分に自宅を出発し、本巣市の同行者宅へ向かった。3時45分に同行者を乗せ、旧坂内村のホハレ峠へと向かった。早朝のこととて、道路は渋滞もなく極めてスムーズに進んだ。川上集落からは川上浅又川沿いの林道に入る。かつては、この林道はホハレ峠を越えて、門入まで通じていたが、今はホハレ峠までがやっとで、その先は廃道と化し、完全に雑草や樹木に覆われてしまっている。一方、ホハレ峠から北方面へも林道が伸びており、こちらは、烏帽子山のふもとまで通じていたが、こちらも途中で廃道となり、歩くにも苦労するほど、路面に樹木が生い茂っている。そんな訳で、ホハレ峠まではなんとか車で上がることができる。4時50分にホハレ峠に着いた。

5時00分に出発した。ホハレ峠から門入まで道がつけられている。しかし、この道は私も初めて通るので、まったく様子はわからなかった。道は黒谷の左岸側につけられている。途中に地形図にも記載のある滝があるが、この滝の手前(上流)で、道はいったん沢身に出るが、この滝は、左岸側を高巻きして下っている。5時51分には砂防ダムの河原に出た。そして、右岸側へと渡っている。砂防ダムのすぐ上流で右から支流が合流しているが、この支流の右岸側まで、廃道となった林道が通じている。ここで、その林道に上がると、多少は歩きやすくなった。三角屋根の物置小屋があり、中には自転車が置いてあった。門入の住民が使っているのであろうか。さらに廃道の林道を歩くと、6時00分に砂防ダムの看板のある場所に出た。この看板の前にもバイクらしいものが置いてあった。さらに下流へ歩くと、かつてのホハレ峠へ続く廃道となった林道に合流するが、ここにもバイクが置いてあった。この付近からは、廃道とはいえ林道の形状をとどめており、バイクが置いてあるのもうなずける。門入からここまではバイクで上がって来れるということだ。やっと、林道らしくなった道を快調に下って、6時40分に門入集落に着いた。

一番手前の家の近くに高齢の方がお見えになったので話を伺った。耳が遠くて大きな声で話さなければならなかった。それによると、この方は、もう1か月前から、ここに住んでいるという。現在は5軒ほどが暮らしているという。せっかく、ホハレ峠から越えて来たのなら、今日は泊まっていけと誘われたが、明日は仕事があるからと丁重にお断りした。この秘境で人が来ることはめったにないのであろう。この高齢者も自動車に乗っていたが、門入に自動車があったのは驚きであった。ナンバーも付いている。ガソリンはどうするのかと聞くと、船で運んだり、峠から背負ってくるという。電気は来ているようだ。電話については聞かなかった。燃料はガスではなく、薪であろう。時間というものに縛られないまったく自由な生活なのであろう。

さて、同行者は釣りも目的なので、西谷本流で釣りを始めた。私は、河原に座り込んで、朝食を調理して食べ、コーヒーを淹れて飲んだ。門入の景色を見ながらボーとしているのもいいもんだ。山へ来てもほとんど休憩もなしに歩いているから。こんなのんびりした食事や休憩は久しぶりである。

さて、同行者が釣りを終えて戻ってきたので、釣果を訪ねると、大きな魚が群れをなして泳いであるが、まったく釣れないという。放し飼いの犬がいて、そこから上流へは行けなかったという。先ほどの高齢者の話によると、カワウが魚を捕って食べているといっていた。

7時57分に門入を出発して、往路を引き返した。同行者は、帰りにも黒谷本流を釣りあがるというので、私は林道を歩いて、8時17分に黒谷から林道へ上がれる場所に着き、ここで待っていた。8時39分に彼が登ってきたので、2人で林道を歩き、9時02分に砂防ダムの上流の支流が合流する場所まで来た。同行者はこの支流を釣りあがってみるというので、私は河原で寝転んで待った。1時間ほどして、彼が戻ってきたが、アタリが3回ほどあったが、バラしてしまったという。魚影は濃くないようだ。ここで釣り道具はしまって、帰ることにした。9時58分に出発した。帰りは登り坂になるので、辛いがゆっくり登るしかない。10時40分に滝に着いた。滝の上部では少しの間沢身を歩くが、10時50分に沢身を出て、いよいよ最後の登りとなる。そして、11時04分にホハレ峠まで戻ってきた。

門入から砂防ダムまで40分、砂防ダムからホハレ峠まで1時間といったところだ。登りも下りも同じような時間である。新聞には約2時間と書いてあったのでまあ妥当な時間であろう。

11時25分に車をスタートさせ、道の駅「さかうち」と「ふじはし」に立ち寄り、13時15分に帰宅した。