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熊野古道(始神峠)(174m)

平成19年3月18日(日) 晴れ
 
所在地
 
グループ

今日は熊野古道へ歩きに行った。熊野古道も数箇所歩いたが、この始神峠のコースはまだ歩いていなかった。そんな訳でまずは紀伊長島町へ向かった。始神峠は、紀伊長島町海山町との境にある峠なのである。

岐阜から、東名阪国道伊勢道、紀勢道を経て、国道42号に乗り、紀伊長島町までたどり着く。そして、国道42号から、「熊野古道、始神峠」の看板に従って左折し、始神峠駐車場に着く。駐車場側には発電所があり、国道を挟んで反対側には「三浦温泉(シーサイド望月)」がある。発電所側には始神峠専用駐車場とトイレがある。さすが、世界遺産に登録されたおかげか。

そして、準備をして、934分に出発した。始神峠の入り口看板があり、間違えることはない。案内にしたがって、まずは、江戸道の車道を歩いていく。すぐに発電所の建物があり、そこから、山道となる。ここの看板によると、この江戸道は人しか通れず、明治になって、荷車の通れる明治道が国道42号の反対側に開設されたのだという。なるほどこの江戸道は、人が縦列にしか歩けないが、植林の中の明瞭な道だ。世界遺産になったのだから、いい加減な道であろうはずがない。そして、948分にベンチのある場所に出た。「始神峠0.8km、発電所0.9km」という看板がある。ということは、峠への道程の半分を来たということになる。さらに952分には分岐へ出た。道標によると、「国道42号へ50m、始神峠0.7km、発電所1.2km」となっている。最短で始神峠を目指すなら、国道42号からここへ合流するコースであろう。さて、ここから熊野古道もジグザグの急坂にさしかかる。955分に「十二曲り」の石柱を通過し、1003分に峠にあったという「茶屋跡」に着いた。ここから、すぐに始神峠(147m)に着く。峠からは、紀伊長島町の湾や、入り江がきれいに見え、疲れが癒される。いい天気に恵まれ、来て良かったと思う。さて、しばらく、景色を眺め休憩した後、10時09分に海山町側の「大舟橋」へ向けて下山する。そうするとすぐに、明治道に下り立つ。ここには、「国道42号三浦へ、始神峠茶屋跡、馬瀬3km」の道標がある。明治道を下っていくと、1012分に明治道と江戸道の分岐点につく。「明治道 宮谷池へ2km、江戸道 国道へ760m」という道標がある。明治道は緩やかにトラバース(迂回)して下っていくが、江戸道は国道へ急降下していく道のようだ。計画通り、明治道は帰り(復路)にして、往路は江戸道を下ることにした。そして、1018分に林道へ下り立った。ここには、始神峠の案内板がある。休憩した後、1021分に出発し、林道を歩いて、1025分に国道42号へ出た。ここには、「国道42号(大舟橋)900m、約15分、始神峠(江戸道)登り口300m約5分」という道標がある。ここからは、車がビュンビュン往来する歩道のない国道42号を大舟橋に向けて歩く。1036分やっと大舟橋に着いた。ここから、国道42号と別れ、右折して、明治道を始神峠へと向かう。この分岐点には、始神峠の大きな道標と「始神峠(明治道経由)3.2km約70分、始神峠(江戸道経由)1.7km約50分」という小さな道標がある。国道から分岐したあとも、始神峠、国道42号の案内があり、迷うことはない。さて、1046分に公衆トイレのある場所に着いた。きれいなトイレだ。ちょうどそこへ、野良仕事中のご婦人が、仕事を中断してわれわれに話しかけ、自分の庭先で休んで行けと進めてくれた。なんでも、熊野古道を歩く人たちに湯茶を接待しているのだという。もちろん、ボランティアであって、商売ではないという。代金を支払ってでも飲みたいと思い、コーヒーと甘酒を注文した。このご婦人は公衆トイレの隣の家の「山口長」さん宅の奥さんのようだ。お話を伺うと、その公衆トイレの清掃をしたり、庭先に休憩所を設けたり、公衆トイレが出来るまでは、自分の家のトイレを提供していたのだという。それらは、全てボランティアだという。熊野古道の沿線住民の熱意に頭が下がるとともに、感謝の気持ちで一杯になった。相棒は心ばかりのお礼にと手持ちのお菓子を差し出した。又来てくださいという山口婦人のお言葉に丁寧にお礼を述べ、1101分、山口宅を後にした。すぐにイチゴハウスに着いたが、山口婦人がここまで自転車で追いかけて来て、「峠で食べて」とみかんを1個ずついただいた。まったく、至れりつくせりの歓待に恐縮してしまう。これでは、再度訪問しないわけにはいくまい。さて、先へと歩を進め、11時07分に宮谷池のほとりに出た。なかなか静かで雰囲気のよい池である。この辺りから植林の中の本格的な山道になるが、なにせ、明治道のこととて、荷車が通れるほどの軽快な道である。1121分にベンチのある手洗い場に着いた。ベンチに腰掛け、しばし休憩した。1128分に出発して、緩やかな坂を登っていく。1142分に江戸道の分岐点についた。さきほど、下った道だ。ここからはすぐの1144分に始神峠に着いた。ここで、昼食とした。食事を始めたら、風が強くなってきて、寒くてしょうがなかった。食事中に1組のパーティが江戸道から登ってきて、写真を撮って、また江戸道を下っていった。われわれは、1218分に、明治道を下山した。こちらの道は坂も緩やかで歩きやすい。1248分に三浦温泉(シーサイド望月)の前に出た。すぐ先が国道42号である。これを横断して1250分に駐車場に着いた。これで、一巡してきたことになる。